医学生の声

医学生の声

長崎県上五島病院でのクリニカルクラークシップを終えて

金沢大学医学部医学科6年 A .W

私は“離島医療”に興味があり、学生の今でも実際に自分の目で見ることで、学び感じ取れることが何かあるのではないかと思いました。そこで、

  1. 離島医療について知る(現状、課題、今後等)
  2. プライマリーケアの基本的能力(態度、手技、知識)を身につける

という2つの大きな目標を掲げ、上五島病院で3週間(前半は内科、後半は外科)実習をさせていただきました。 そして実習を終えた今、この病院で学んだことは非常に数多く、思い切って金沢からここまで来て良かった、と心から言えます。

この3週間、離島医療を自分なりに精一杯学び、感じ、考えることができました。 医療スタッフの人数や設備に限りがあるからこそ、職種や科を超えた”チーム医療”のすばらしさを日々実感しました。また必要に応じて本土病院との連携も取りながら、目の前の患者さんのために“ベストな医療”を追い求め、朝から晩まで尽力する医療スタッフの姿に感銘を受け、この病院が地域に果たす役割の大きさを感じずにはいられませんでした。

そしてここでの“ベストな医療”というのは、必ずしも最先端技術を駆使した医療を施すことを意味するのではなく、それは患者さん一人一人のニーズや背景に応じた“オーダーメード医療”、さらに患者-医師の信頼関係を基盤とし、病気だけではなく生活や家族・社会・宗教・経済・価値観など多彩な面から患者さん自身を尊重した“全人的医療”であることを痛感しました。


その他、訪問看護や老人介護施設、周囲の診療所、小児健診、定期健康診断などにも同行させていただき、医療と保健・福祉がいかに密接なものであるかを学びました。 少子高齢化が進んだ地域を担う離島医療は、まさに未来の日本の医療の最前線であるというのは過言ではなく、この島が抱える社会的問題点や現状を把握するにあたり、今後の地域医療の課題についても考えさせられました。それと同時に、将来の自分の医師としての在り方や目標等についても考える良い機会となりました。

プライマリーケア能力の向上という目標においては、患者さんとのコミュニケーションの充実(担当患者さんの訪室、朝・夕回診、ムンテラ同席)や全身診察能力の向上(視診・打診・触診・聴診、神経診察、電子カルテ記載)、検査結果(血液・尿・髄液、心電図、エコー、CT・MRIなど)の正しい解釈、診断・治療のプロセス等についてよく学べました。また救急外来では急患が来た際には呼んでいただき、初期対応の仕方や重症度判定、合併症検索、診断・治療へのアプローチなど、搬送時からの全過程を勉強できました。本土へドクターヘリ搬送された症例も経験でき、離島医療ならではの仕組みや工夫、難しさも知りました。

さらに患者さんの許可の下、実際にさまざまな臨床的手技もやらせていただきましたし、時間が空いた時には先生方にエコーの練習をさせていただいたり、外科手技を教えていただいたり、外来や検査・カンファ・オペ等は可能な限り何にでも見学に行かせていただいたりと、3週間で非常に幅広い勉強ができました。 この病院の自主性に重んじた体制と島特有のアットホームな雰囲気だからこそ、自ら積極的に取り組むことができ、多忙な毎日ではありましたが、非常に充実し有意義な実習となりました。今回の経験を今後に生かし、また更なる課題に向けて努力し続けたいです。

最後になりましたが、上五島病院の先生方、看護師の方々、事務・警備の方々には大変お世話になり、心から感謝申し上げたいです。3週間本当にありがとうございました。


金沢大学医学部医学科6年 K .T

先月、実習で大変お世話になりました。 上五島病院では大学病院でできないことをたくさん経験させていただき、非常に感謝しています。

例えば、朝の採血や腹部や心臓、頸動脈のエコー、手術中の縫合といった実技、救急、ヘリ搬送、休日日直、訪問診療などいろいろなことを経験させていただき、とてもよい勉強になりました。 朝の採血では、なかなかうまく行かず、看護師さんに「患者さんはあなたの練習台ではない」と言われ、自身の努力不足を反省したことを今でも思いだします。 看護師さんには高齢者の採血をする際のポイントを色々と教えていただき、とても感謝しています。

エコーの実習では、最初は自分の見たい臓器を画面に映し出すこともままならなかったのですが、技師さんに丁寧に教えていただき、実習が終わるころにはそれぞれの臓器に対してプローブをどのようにあてたらよいのか、少し分かるようになりました。 救急車がきたときにはバイタルや問診をとらせていただき、救急車がきたときにはまず何をしたらよいのか勉強することができました。


後日地元の病院の救急科を見学したときに、バイタルや問診、診察を以前よりスムーズに行うことができ、上五島病院で経験したことが生かされていると感じました。 訪問診療や診療所の見学、小児科の検診も見学させていただきました。 訪問診療や診療所の見学では、来られる患者さんが高齢者ばかりであること、疾患のほとんどが高血圧や高脂血症、糖尿病、股関節や膝関節の変形であること、透析の様子などを実際にみて、高齢化社会を実感するとともに、このような慢性疾患をどのようにコントロールして、これ以上悪くならないようにしていくのか指導することの大切さを学びました。

実技以上に印象に残っているのは、医師と患者さんの仲がとても良かったことです。患者さんのための医療を行うためには、やはり患者さんと医師との間に良好なコミュニケーションを築く必要があると思うので、今回の上五島病院での実習は自身が医師になったときにどのように患者さんとコミュニケーションをとったらよいのか、学ぶよい機会となりました。 三週間と短い期間でしたが様々なことを経験させていただき、上五島病院で実習できて本当に良かったと思っています。また、先生方やスタッフの方々には丁寧なご指導をしていただき、非常に感謝しています。

実習が終わった後には、おいしいお寿司や人生初めてのクジラや五島うどんを食べさせていただいたり、教会巡りをしたりとよい思い出がたくさんできました。ありがとうございました。

上五島病院での地域医療実習を終えて

筑波大学医学類6年 H .F

今回は離島における地域医療を体験することを目的に実習させて頂いた。 長崎県は50年もまえから医師の奨学金制度を県で導入したり、ヘリを導入して医療過疎地帯の改善に取り組んでおり地域医療については先進的な県であるとのことだった。それらは、島が多いといった状況にも大きく関わっているが、こうした島の社会構造は、今後高齢化の進んだ日本社会を先取ったものであり、そういった社会において行われている医療、取り組まれている課題については、将来的に都市部の医療においても必然的についてくるものであると感じた。そういった点において、島の医療は将来の日本の医療のロールモデルになる可能性もあるように感じた。

上五島病院は島の病院としては大規模で、内科、小児科、外科、整形外科などの診療科が揃っており、できるだけ地域で完結する医療を目指しているとのことだった。これまで自分の抱いていた離島医療のイメージとは異なるものだった。限られた資源の中で行われている取り組みとしては、島にいない専門の医師を長崎大学から派遣してもらうようのヘリをもっていたり、島のなかに無人診療所がありそこに医師を定期的に派遣していたり、検査技師が責任をもって幅広く検査をしたりそれぞれの職種が協力して他の負担を減らすような取り組みをしていた。

一週間のみの実習であったが、総合診療科外来、カンファランス、外科術前カンファ、訪問看護実習、手術、診療所外来、小児健診、内科外来、内科病棟実習、検診、検査と充実した時間を過ごすことができた。訪問診療では1時間も離れた地域まで行き、島での医療過疎地域の実態を知ることもできた。病院実習の終わりを迎える時期に総合的に医療を体験することができ、とても勉強になった。


これまでの実習で、地域の医療はその地域のニーズによって変わるものであることを学んだが、今回の経験でその考えをより深めることができた。こういった機会をいただけることは将来の仕事の幅を拡げることにもつながると思うのでとても貴重な経験になったと思う。

クリニカルクラークシップ 上五島病院外科総合コース レポート

長崎大学医学部医学科6年 R .K

新歓のごちそうの一部です!

新歓のごちそうの一部です!

上五島病院での実習は、早いもので3週間たちました。おかげさまで、実習も勉強も、遊びも観光も充実し、楽しく過ごさせていただいています。4/25から始まった第2タームは、ゴールデンウィーク、病院職員さんの新歓、うに漁解禁、蛍祭りと楽しいイベントがたくさんでした。いい時期に上五島に来ることができ、先生方をはじめ看護師さん技師さん、事務の方々に感謝しています。

病院の実習は、朝6時、看護師さんとともに入院患者さんの採血を行うことから始まります。最初はうまくいかないことが多く落ち込んでいましたが、看護師さんの優しく正確なご指導と患者さんの「誰もが通る道だよ~いっぱいささんね~」と温かなお言葉に励まされ、スムーズにできるようになってきました。


午前中は外来や検査見学を、午後は手術や内視鏡などの処置、往診などを見学、参加させていただいています。 外来は外科、整形外科、内科とさまざまな先生につかせてもらい、包帯交換、関節/筋肉注射、お薬の使い方など、実技も知識も学ぶことがたくさんです。先生と患者さんの信頼関係がしっかり確立されており、先生の優しい診察態度に自分の将来の医師像を考えさせられます。

手術もスタッフの一員として扱ってくださって、さまざまな手術で手洗いさせてもらいました。縫合や糸結びなどを丁寧に教えてもらい、実際にやる機会を与えられて、頑張りがいがあります。月曜日の午後は総合カンファランス、院長回診なのでそちらに参加します。

2~3週目に手洗いさせてもらった手術
5/10(火) 5/11(水) 5/12(木) 5/13(金)
骨接合術 椎弓切除術 胃全摘術 人工股関節置換術
人工骨頭置換術 右大腿切除術 胆嚢摘出術
5/17(火) 5/18(水) 5/19(木) 5/20(金)
結腸左半切除術 鏡視下腱板縫合術 Miles 手術 内科の往診
盲腸部分切除術

上五島病院で過ごせるのも、あと1週間…。上五島での生活、病院内にも慣れたのに…と寂しく感じます。この1週間も充実したものとなるよう、最後まで頑張ります!!!

長崎大学医学部医学科6年 Y.T

看護師さんの好意のもと、5時半から採血をさせていただきました。それが終わるとカルテで担当患者の状態の把握をします。 研修1年目の先生についていたのですが、その先生が担当している症例を一緒にみていました。 入退院があって変動はあるのですがだいたい7人担当しています。 あとはずっと研修医の先生の後ろにくっついて手伝いをしたり、勉強したりします。 上五島病院のクリクラでは、結構柔軟な対応をしていただいて、これがやりたいと言えばさせてもらえます。

やったのは当直、往診、内視鏡などです。病棟の一日の流れや急変時の対応、看取り、救急外来、気管支鏡、訪問看護など経験させていただきましたが、地域全体をみているという印象を受けました。 病院に来た患者が退院後どのような経過をたどって、最後はどうなったのか。 これを知れることがここならではの特色だと思います。 カンファにも出席して発表をさせていただきましたが、いろんなベクトルから質問をされました。 多岐に渡る疾患でもあらゆる角度から考察できる先生たちがいるので、特にこれから家庭医、総合診療医を目指す人達にとっては刺激的なものになると思います。

僕が1ヶ月で経験し、治療計画についても先生たちと勉強した症例を紹介します。 糖尿病・誤嚥性肺炎・SMA症候群・ATL・あらゆる電解質異常・DIHS・間質性肺炎・サルコイドーシス・房室ブロック(モビッツⅠ型、Ⅱ型)・大腸憩室出血などです。これほど多くの症例を経験するのはなかなかないと思います。


そしてなにより、頭痛や腹痛、意識障害などの不定愁訴でやってくる人がとても多く、入院して検査をしたほうがいいのかの判断、そしてどんな検査をして、医療センターなどの医療施設に搬送すべきかどうかなど、診断がついていない人にどんな対応をすればいいか勉強させていただきました。 もちろんドクターヘリに搬送するところまでついていったりもしました。 手技では、静脈・動脈採血は何十回もしましたし、救急で心電図、モニター、ルートをとったりもしました。学生のうちにこの経験をしておくのはとても大きいことだと思います。

1ヶ月のクリクラを通して思ったこと

  • 全人的医療とはなにか経験できる
  • 幅広い知識を持っている人が多い
  • 病棟管理、救急外来、往診など豊富な経験ができる
  • 手技をたくさんさせてもらえる
  • 規模が中くらいなのもあるが病院全体で仲がいい

本当の実習をさせてもらいました。来る前と比べてモチベーションも高まっています。自分の目指す医師像はここでさらに確立されたような感じです。公私共に充実した生活を送ることができました。上五島病院全スタッフの方々に改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。

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